ストーリー
わたしにとっての
竹岡式ラーメン
幼少期の印象は、父親がラーメン食べに行くぞといって
必ず食べさせられたラーメン。
量が多くて、ショッパくて、大嫌いだった。
煮豚は固くて臭くてショッパくて、親の目を盗み、こっそり残してた。
なんでなんですかね。
大人になってから、無性に食べたくなるんです。
どこかでラーメンを食べても竹岡式ラーメンを思い出してしまうんです。
でも、東京には竹岡式ラーメンがないから、竹岡まで食べに行くんです。
料理人を35年やってきて、店の子たちに賄いとして作ったりしてきました。
で、東京に無いなら自分で作ってしまおうと思ったのがきっかけです。
高円寺で間借りラーメンひるのっけとして、
試行錯誤しながらも、竹岡式ラーメンを作ってみました。
悩んで作った味の結論から言うと、煮豚命です。
富津宮醤油無しでは始まらない、その煮豚汁を湯で割るだけ。
そこに入る都一の乾麺、ここまででほぼ完結なんだなぁ。
要は煮豚の柔らかさと味わい、乾麺の香り、これでいい。
ショッパさと乾麺の香りで癖になる。と思う。
しょっぱくて真っ黒な汁に乾麺、なんとチープ。
好みは真っ二つに分かれるでしょう···
アタシには郷愁のあじです。